2011年8月30日

【番外編】海福の片隅で


おや??






海福雑貨の店内で、




何かが起きているようです・・・!!





主神をはじめとした海福族の重鎮たちが、




集まってきているようです・・・!!






妖精たちが見つめるその先には、




なにやら白い物体が・・・!!






これは一体、どうしたことでしょう・・!??




なにかのトラブルでしょうか!?




はたまた不可解な殺族事件!?






主神が、ゆっくりと白い物体に近づきます・・・



もう少し近くに行って、聞いてみましょう・・・!






「・・・君は、何だね?」






「か・・神よ・・私は、族テル坊主です・・・台風襲来の報を


受け、参った次第ですが・・なにぶん私の体はちり紙で出来ていまして・・・


力が・・・尽き果ててしまったのです・・・」






なんということでしょう・・・!!




この白い物体は、族テル坊主だというのです・・!




多くの人々が晴天を願ったときに出現するという、幻の海福族です・・






しかし、こんなに虚弱体質だったとは、驚きです・・・!






「諸君、困ったことになった。族テル坊主は、高い所にぶら下がらないと
持てる力を発揮できないのだ。 しかしどうだ、今の我々にはなす術も無い。
誰か、この坊主を運べる者を知らないだろうか・・」



なんということでしょう・・・戦力不足の海福族たちには、




どうすることも出来ないというのでしょうか・・・??






・・おや?




なにやら大きなものが、近づいてきたようです・・・!!







「神よ!わたくしめにお任せ下さい!!わたくしめがこの地で友人とした、


この「カバ」めが その坊主を運びたいと申しております!!」







「おお・・カバよ・・貴殿はなんと心の広いことか・・・是非、お願いしようではないか・・!」




「気にされることはありません、神よ!!カバは奉仕が好きなのです!
 たちどころに目的地まで運んでくれることでしょう!」






苦労を厭わない奉仕の精神、私たちも見習いたいところです・・






と、そうこうしているうちに




族テル坊主の牽引が、はじまったようです・・・!!







いつの間にか集まって来ていた海福族の若者たちも加わって、




目的の地までの大行列です・・・!皆が、一丸となって頑張っています・・・!!




なんという、微笑ましい光景でしょう・・・!







「皆さん、ありがとう・・・情けないですが・・・ぶら下がったら・・私も、頑張ります・・」







皆が頑張っているときに自分だけ何も出来ないのは、辛いことです・・




でも、誰にだって得意分野はあるもの。それを最大限に活かせれば、良いのです・・・!








・・おや??




どうやら、目的地に着いたようです・・・!




しかし、まだまだ問題があるようです・・・!!







「ふむ・・目的地までは着いたが、この坊主をぶら下げる杭は、遥か上空だ。


 何か良い知恵を持つ者はいないだろうか・・・」











なるほど、族テル坊主がぶら下がる為には







上空にあるフックに引っかからなければなりません・・・





どうしたことでしょう・・・






おや!?




何やら巨大な羽音がします・・・!まさか・・・!!







巨大な蜻蛉が、海福族たちの前に舞い降りました・・・!!









「・・・!!その蜻蛉を手なずけるとは、



なかなかのものではないか・・・!お前は、確か・・・」








「神よ・・・覚えておられますか・・??


私です、臆病者だった私です!臆病で心配性の自分が


嫌になって、勇気を持つことにしたんです・・・!」







「・・大した進歩ではないか!!


もはやお前は、臆病者などではない。よく精進した。」





なんという人情に溢れた言葉でしょう・・・




さすが主神、暖かいハートの持ち主です・・・!!








「ときに神よ、この蜻蛉を持ってすれば、たちどころに


中空へと舞い上がり、 目的の杭の上に降り立つことが


出来るでしょう・・・!私が、やりましょう・・・!!」






なんという頼もしい発言・・!




族達の熱い視線が、一斉にこの若者に集まります・・・!!







さあ、いざ、飛翔です!!







蜻蛉の羽ばたきで、族テル坊主は一気に空へと舞い上がりました・・・!!




なんという力強い羽ばたき!!それはまるで、鋼鉄のようです・・・!!









若者の言う通り、蜻蛉は一瞬にして2人を杭の上へと運び、そしてついには





族テル坊主のぶら下げに成功したのです・・・!なんという快挙でしょう・・・!!







「皆さん・・皆さん・・・!ありがとう・・・!


ぶら下がったら、元気が出てきました・・・!


私をここまで運んでくれた皆さんのためにも、


私自身のプライドのためにも・・・


全力で晴れを祈願します・・・!!」










どうやら今回も、一件落着のようですね・・・!



ご覧のように、来る9月3日のオダサガ文化祭の為に、




海福雑貨内の仲間達は一丸となって



動いている模様です・・・!!





これは、店主達もうかうかしては居られませんね・・・!








・・・晴れますように!!











1 件のコメント:

グライセン さんのコメント...

そうね・・・お天気次第・・・・
お互いに相互効果ねらって、がんばろうじゃありませんか!来廊してくれた客様にはオダサガ文化祭へご案内しますよ!そちらからもご案内よろしく~